猫が死んだら父親が怒りっぽくなった

 前回実家の猫(トラ)が死んだこと書いたのだけど、そしたら父親が怒りっぽくなったらしい。というか、ずっと怒っているんだと。

 飼い始めて13年とかだから、猫年齢に換算すると70代だ。長生きではないけど、それなりに生きたんではないかね。そう思うのだけど、そりゃあねえ。

 こたつん中で寝てたの、ストーブ点けたら出てきたんだって。うちの実家寒いから、ストーブの前に太いホースみたいのが置いてあって、ストーブ点けると温風がそのホースつたってこたつん中入るのよ。だから暑くなって出てきたんでしょ。そんで父親が焼き肉焼いて食ってたらニャアニャア言うから、2切れくらいやったんだって。そしたらしばらくして、「ニャー!ニャー!」って2回泣いて、ゴテッつって、死んじゃったらしい。

 急だから心の準備ができなかったのかも。それで怒ってるのかもしれない。うちの父親は悲しいと怒るタイプなんだと思う。よく分からないし面倒くさいけど、ばあちゃんが死んだ時もそういえばそうだった。

 ばあちゃんは友達と温泉行って、温泉のタイルで足滑らせて死んだ。小学生だった僕は妹と隣のおばちゃんの家に一日預けられて、朝家に帰ったら父の兄弟が集まってた。なんでだろうとぼんやりは思ったのだけど母が、「ばあちゃん帰ってきて、疲れて奥の部屋で寝てるから、そっとしおいてあげて」というから、わかったーと言って学校に行った。

 帰ってきたら家の入り口に大きな花が飾られてた。少し考えて理解して、悔しくて花蹴りつけた。

 父親はそこから何年か荒れた。子供心に引きずりすぎだろって思うくらいに荒れて、ずっと怒ってた。あれは悲しくて悔しいから、それを分かってほしくて怒ってたのかもしれない。よく分からんけど。

 僕は、トラにしろ今振り返ればばあちゃんにしろ、苦しまなくて良かったなあと思う。ポックリ行けて幸せだったなあと。
 少し距離があるからそう思えるのかもしれないし、もしかすると父に比べると情が薄いのかもしれない。だけど、苦しんでる状態を見るのは嫌だ。長生きしてほしいと勿論思うけど、苦しまないで欲しいという意識の方が強いと思う。

 ばあちゃんが死んでから23年。うちの一家のメンバーが逝去するの、23年ぶりだわ。かつて犬も飼ってたんだけど、あいつ、脱走してどっかいっちゃったからな。

 たぶんこれからなんだろうな。母方のじいちゃんばあちゃんは90代で共に健在だし。みんな苦しまずに逝ってほしい。