必需品ブログ

安全ではありません

男子校でしかも男子寮に住んでた

女子校出身者が娘を女子校に入れたがるワケのうちの一つかなあ。 - wHite_caKe

読んだ。それで文末に「男子校出身者の方で、男子校に行ってよかった、男子校オススメとか、そういう意見がありましたら、聞いてみたいなあとも思います。」とあったので書いてみる。俺は男子校に行けてよかった。しかも男子寮に入れてよかった。おかげで3年間で確実に何かをこじらせて30過ぎた今も完治していない。この怨念を糧に本エントリを書き上げてみたいと思う。

部活をやりに高校へ行けてよかった

前提として俺の場合、部活の為に高校を選んだ。自転車競技がやりたくて進学した。今でこそ漫画『弱虫ペダル』なんかの影響でそれなりの知名度があるけど、自転車競技って当時今以上にマイナー競技だった。進学したのは私立。日本有数のマンモス校で、運動寮があった。なので仕方なくそこに住んだ。このエントリはもしかしたら男子校というより、男子寮という特殊空間に置ける言及が多くなるのかもしれない。

3人部屋でよかった

3人部屋だった。同じ部のヤツと硬式野球部のヤツ。入寮当日にその部屋に色んな部のヤツが集まってワーワーやってた気がする。俺は布団被って眠りに着くのをただじっと待ってた。別に2段ベットとかじゃなくて、10畳くらいのまあまあ広い部屋に川の字になって寝てた。よく真ん中で寝てた同じ部のヤツが泣いててつらかった。半年くらいでそいつは寮出てった。

風呂トイレが共同でよかった

お風呂もトイレも共同だった。ただ学年で階が分かれてて、トイレは寮内に3つあった。思春期だったので始めは風呂が嫌だった。前を隠してると先輩に「男らしくない」とか言われるし、先輩命令は絶対なので「面白いこといえ」とか「歌え」とか言われてつらかった。ある日、同じ部活の先輩に、「あちらのお客様からですつってコレあいつにかけてこい」と言われ、ピュアだった俺は「分かりました!」と答えて1Lのパック入り牛乳を対象の先輩にかけに行った。なんであんなの二つ返事で了承したのか分からないのだけど、結果湯船は白く濁り、牛乳をかけられた先輩は乳白色に染まり、別な先輩が裸で俺の首を絞めに来た。つらかった。

陰湿ないじめが無くてよかった

マンモス校だったけど学校でも寮でもネチネチした印象を受けるいじめって無かった気がする。いや、いじめ事態無いと思っていたかもしれない。ただ、斎藤さんのエント同様(http://www.open.sh/entry/20140913/1410606662)、竹刀を持った体育教師(校舎内でサングラスしてた)は平然と竹刀を振るってきたし、教師も手をあげてきた。先輩にもパシリにされたけど、なんだろ、やっぱ特殊環境だっただけなのかもしれない。

授業中眠れてよかった

授業中は部活やってる組はほぼ皆寝てた。先生もそういうもんだというノリで起こしたりしないのだけど、起きずに休み時間まで寝てると嫌な臭いで目が覚める。目の前にちんこがあったりした。クラスメイトが自分のちんこの臭いで眠っているヤツの目を覚まさせるというよく分からんイベントを開催しててリアクションを楽しんでいた。俺はそういうのに対するリアクションが大きいので「必需品のリアクションは面白い」という評価を貰ったのだけど、望んでいない評価ではあった。

勉強が出来ずともバカにされない環境でよかった

男子校うんぬんより通ったのが私立のバカ高校だったという話なんだけど、勉強は出来ようが出来まいがどうでもよかった。それよりも部活の成績や絵が上手いといった一芸、あと何より”面白いこと”が評価される空間だった。”面白いこと”は”あいつケンカが強いらしい”とかよりもずっと上位の評価軸だった。まあ全国大会に出場する格闘部の選手がわんさかいたから、ヤンキー的な評価軸が上手く機能しなかったってのもあるかもしれない。面白いやつは「○組の誰々が面白いらしいぜ」のように影の実力者的な扱いを受けていたような気がする。

修学旅行に行かずに済んでよかった

修学旅行は確か京都とハワイの二択だった。毎月の積立制で、どっちか選ぶんだと思った。俺行ってないから分からないんだけど。担任に「部活に集中したいので行きません」て言ったら「そうか」と返されて微笑まれた。実際はクラスに友達が居ないから行きたくなかっただけなのだけど、その発言により先生の中での俺の評価が上がる様な、そういう世界だった。

男子校に通ってた男のこじらせ率は異常

以前アメトーークの『女の子苦手芸人』を見た際、オードリー若林がもう病気かってくらい女の子苦手ですごく面白かった。確か彼の場合は中高の6年間男子校だったはず。6年間隔離されてるとこうなるんだなって思った。
思春期に異性から隔離された空間に置かれることって、単純に考えたらその分遅れるってことだ。異性とのコミュニケーション能力の育成が、隔離された分だけ遅れる。そして、“学校”という受け身で居ても勝手にそれがある程度与えられる空間って、社会に出てからは能動的にならなきゃまずない。
守るために通わせないという選択は正義な気もするけど、それを養う機会やチャンスを奪うことでもある。
未来の傷つくかもしれない可能性を考慮して通わせないよりは、通っても傷つきにくいメンタルや他の強みの育成の方が俺は大切かなと思います。女じゃないんで分かんないですけど。

まあとにかく、共学に通ってたヤツはみんなしねばいいし、LINEのグループ機能は滅びればいいと思ってます。